顔の肌、頭皮はもちろん、足や手の皮膚はすべてのベースになるところでベースになるところです。髪の毛が生えてくる、汗が出る、古い角質がとれて新しい角質が生まれてくるなど、循環の窓口になっているのが地肌です。
たとえば頭皮、ヘアケアといえば、つい髪の毛の方に重きを置きがちですが、髪の毛を生んでいるのは頭皮です。頭皮を正常な状態に保たなければ、健康な髪の毛は生まれてきません。
頭皮が健康でないのに、どんなに高価なトリートメントやヘアパックをしても思ったような効果が得られないのは当然です。
顔の美しさというと、造作にばかり気をとられがちですが、面積が最も広い地肌の質感は、第一印象に大きな影響を与えるものです。どんなに目鼻立ちが整っていても、吹き出物だらけで真っ赤にかぶれた肌では決して美しいとは言えないし、反対にすべすべで赤ちゃんのような肌の人は、顔の造作の美しさ以上にきれいと思われるものです。
また、足や手はファンデーションでごまかすことができない分、その質感がより大きな影響を与えます。そのままの状態で、いろんな人の目にさらされているわけで、地肌が潤っていなければ、きれいとは言われません。
品種改良が進んで、どんなに美味しい野菜の種を作ったとしても、やせてごつごつの土で育てれば満足な実はならないもの。
メイクも同じで、手入れが行き届いていない肌にどんなに高価で高性能なファンデーションを使っても、一瞬はきれいになったとしても、メイクの持ちは悪く、すぐ崩れてしまいます。
メイクは仕上がった瞬間だけのものでなく、その日一日中過ごすためのものです。一日中、美しくいるためには素肌の状態が大きく影響するのです。
プロがしたメイクは持ちがよいとよく言われますが、これはメイクをする前の地肌の状態をしっかり整えているからなのです。
人はどうしても仕上がった状態にばかり目がいきがちですが、実際に大切なのは下からにじみ出てくるものだと思います。髪の毛ならば頭皮、メイクするときには地肌のときの状態というように、土台を良くすることがケアの目的なのではと考えます。 |