てんしのひとみ | Best Production | ||
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1. | 物言いを美しくする言葉(美化語) |
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2. | 俗語、卑語などに気をつける | |||||||||
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3. | 言葉癖や下品な言葉 |
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卑語やぞんざいな言葉とは逆な働きを持つ言葉に美化語があります。この美化語というのは、物言いを上品にし、美しくする言葉のことです。従来の分類では丁寧語に入れていたのですが、丁寧語の場合は、相手に対する敬意がはっきりと含まれていました。美化語の場合には相手の敬意が薄いと考えられています。従来の敬語の三分類(尊敬語、謙譲語、丁寧語)では、丁寧語の中に入れていたのを最近では独立の言葉として、美化語を同じレベルに扱って、4つの分類にする人が多くなってきました。
美化語は、先にあげた「お」や「ご」の接頭語をつける形式と考える人もいますが、それだけでなく次のように、言葉を言い換える形式が代表的なものだと、私は考えています。
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以上のほかにも、「裾訳」「おねしょ」「おなら」「おしぼり」「おにぎり」などといった言葉を美化語に入れている人もいます。
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普段、気の置けない仲間と気楽に話しているとつい、あらたまるべきところでも日頃の癖が出て、崩れた言葉遣いになるものです。そのため、相手を怒らせたり、不愉快にしてしまうことがよくあります。その結果、大事な客を失ったり、上司からは嫌われたり、周りの人との人間関係を気まずいものにしてしまう人がいます。
ちょっとした言葉の乱れから、教養の度合いがはかられたり、社会性が問われることもあります。やたらに、卑語(嫌らしい言葉)や俗語(世間によく使われている下品な言葉)が飛び出すと、話しの品位がなくなってしまうので、注意しないと、予想もしなかった障害を引き起こしてしまうことになります。
子供を呼ぶとき、「このガキめ」とか「このじゃりども」などと言うのは、普通の会話では避けた方がよいでしょう。
あまり崩れた下品な言葉や、特殊な社会の言葉を使うと、使っている本人が崩れた気持ちになってしまうものです。もっとも、このような言葉遣いになるのも、もとはといえば、その人の心の油断からきているということにもなりましょう。
よく使う敬語と卑語の関係を、次にあげておきます。
動詞に接頭語をつける形式があります。相手を卑しめると言うよりも、言葉をぞんざいにする働きがありますので、丁寧語の反対の性質を持つ言葉と考えたらよいでしょう。この種の言葉には、次のようなものがあります。
「ヤツの頭がひんまがったよ」
「そろそろ、おっぱじめるか」
「はやくこいつをぶんなぐれ」
動詞そのものに、いやしめの意味が含まれているものもあります。次の表にあげた以外にも、次のような言葉があります。
「この野郎、どこでもさっさと失せろ」
「バカモン、げんこつをくらわすぞ」
「うるせえ、よくほえる(泣く)ガキだな」など
補助動詞のような表現にも、この種の言葉があります。「やがる」というのが代表的です。
「よくも悪口をいいやがったな」
「何で、俺を見て笑いやがるんだ」
「とうとう、尻尾を巻いて逃げやがったな」など
ここにあげるような卑語は、言葉をことさらに誇張したり、強調する言い方になります。この種の卑語や俗語はぞんざいになったり、他人を見下したり、また、なれなれしい感じを与えてしまうものです。このような言葉遣いになれてしまうと、話し手の品位は極端に落ちてしまいます。
敬語 |
普通の言葉 |
卑 語 |
あの方 (あの紳士) (あのご婦人) |
あの人 |
ヤツ (あのヤロウ) (あのスケ) |
この方 |
この人 |
こいつ (このヤロウ) |
いらっしゃる おいでになる おみえになる |
来る |
きやがる |
召し上がる |
食べる |
食う くらう |
おっしゃる 言われる |
言う |
ぬかす ほざく |
ご覧になる 見られる |
見る |
がんづける |
おかくれになる お亡くなりになる |
死ぬ |
くたばる ごねる |
次にあげる言葉も、あまりよい言葉ではありません。公的な場やあらたまったときには避けるべきです。世間で言われる差別語は、この中の人の性質、職業、肉体的なものがほとんどといってよいでしょう。
1.動作を表す言葉 |
おっぱじめる、かちあう、かっさらう、ききかじる、くらわす、しっぺ返しする、しょっぴく、尻拭いする、ちょろまかす、面当てに言う、手ぐすね引く、ねこばばする、のしあがる、ハッタリをかける、はりたおす、ぶったおれる、ぶっとばす、ふんじばる、へともおもわない、ぼろいもうけをする、みそもくそも一緒にする、やっつける、やけくそになる
2.人の性質などに関する言葉 |
相手の自尊心を極度に叩いたり、話しの品位を落としてしまいますので、注意しなければなりません。
アホウ、いかれぽんち、こん畜生、とんま、のろま、馬鹿やロー(馬鹿たれ)、ベラボーなやつ、間抜け、ろくでなし、もうろく、おべっかつかい、ごますり、ちょうちん持ち、ひも付き、あばずれ、すれっからし、おきゃん、おちゃっぴぃ、おてんば(フラッパー)、いんちき、お払い箱、けちんぼう、すけべー、どすけべえ
3.人や職業をさす言葉 |
油断して、次のような言葉をよく使いますが、このような言葉遣いには十分気をつけないと、人間関係に思わぬ破綻をきたすことがあります。
おれ、おまえ、てめえ、きさま、おいぼれ、じじい、くそじじい、ばばあ、ちょうちんばばあ、かかあ、若造、小僧、ぼうず、はなたれ、がき、じゃり、でか、運ちゃん、ぶんや、ごみや、女中、女工、工員、あいの子、毛唐、ちゃんころ、黒んぼ、人夫
4.肉体的な障害を軽蔑していう言葉 |
これも油断すると、思わぬ問題を引き起こしてしまうことがあります。それによって、人間関係はガラガラッとくずれてしまいます。大体、このような言葉を無神経に使うのは、他人に対する思いやりに欠けているからでしょう。差別語の典型的なものです。
ちんば、びっこ、せむし、かたわ、片目、ちか目、めっかち、あきめくら、めくら、おし、つんぼ、かなつんぼ、鼻ぺしゃ、おかめ、おたふく、ぶすけ、はげ、のっぽ、でぶ、ちび
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言葉は、その社会の便益上の必要性から派生し、それが流行語として使われていた、と考えられます。そして使われていた時代や社会の背景、必要性がなくなったら、そこで消え去ってしまっていたはずです。そのことばを容認する社会的背景がないのに、その言葉を使うと、理解されないばかりか、話し全体が崩れてしまいます。
普段は、そのような崩れた言葉を使っていますと、いざといというときに切替がきかなくなります。どのような言葉に気をつけなければならないか、次のような言葉遣いは避けるようにしたらいいでしょう。
1.語尾に気をつける |
「ネ」「ヨ」「サ」「ジャン」「ダシー」など、語尾にこのような言葉をつける癖のある人がいます。気をつけないと、だらしなくて、品位のない話しになってしまいます。特に、「ジャン」は軽薄な人間の典型と見られています。
2.間投詞が多いことばぐせ |
話しは音声になる言葉の部分と、沈黙の部分とが一対で成り立っています。「アー」「イー」「ウー」「エー」「オー」「アノー」「それで」「なんと言いますか」など、言葉癖が出過ぎるとリズムが崩れます。また、煩わしくて聞きづらいものです。
3.接続詞が多いとロングセンテンスになりやすい |
アナウンサーなど、一つの文の長さは20秒くらいが聴きやすいと考えているようです。また、接続詞など、つなぎの言葉が多く入りすぎたり、同じ口癖になるとキザになるものです。また、煩わしくなることもあります。
「それで」「とにかく」「だから」「それから」「でも」「だって」「「また」「なかで」「そんな形で」「・・・ことで」「けど」「・・・が」「ので」「とか」「ウッソー」「などといったような言葉遣いは女性に多いと言われています。多くの場合、常習否定形のタイプの人が使う言葉です。素直さが疑われます。
2.副詞の口癖を直す |
副詞など、独特な口癖の人がいます。「すっごく」「まったく」「いかに」「けだし」「すべからく」「まさに」「あたかも」「さながら」「とっても」「など、同じ言葉を使うとき、くどさを感じさせないように努力したいものです。
このような言葉が話の途中で頻繁にはいると、せっかく盛り上がっている会話が切れて、耳になじまない、おかしなリズムになります。そうなると、とても聴きづらい話になってしまうものです。それ以上に、はずんでいる会話の強力なブレーキになります。
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